無罪推定報道の有名無実化の原因
日本で無罪推定の有名無実化していることについては、いくつかの原因が挙げられる。
罪名や動機にかかわらず、逮捕した被疑者の実名や住所、年齢、職業を全て報道すること(少年や精神異常者である場合は除く)。ときには、不起訴処分になっても、犯人視して実名を報じてしまうケースもある。
捜査機関の逮捕・起訴に対する慎重な姿勢があるとされること(いわゆる「精密司法」) 。
上記の事情からくる有罪率の高さ。
マスメディアによる犯人視報道
大衆意識のレベルでの捜査機関と裁判官の役割分担についての認識が未分化
犯罪を取り上げた映画・テレビドラマ・小説の影響(あらかじめ犯人が設定されていないと物語が成り立たず、また被疑者を逮捕した時点で物語が終結することが多い)
被疑者や被告が有罪であると決めつけたり、立証したりするのは容易だが、無罪を立証することは極めて困難であること(客観的な物的証拠が存在し、また、本人が罪を認めれば無罪を立証できなくなる)
などがある。その中でも特に「1.」の「被疑者の実名報道」が有名無実化する原因だという見方があるが、成人を含めた被疑者全員の実名報道を一切禁止しても有名無実化はなくならないであろうという見方もある。
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日本の刑事司法手続では、警察が逮捕するまでに捜査を綿密に行い、十分な嫌疑があるまでは逮捕しないことが多いとされてきた。その結果、犯罪の嫌疑がないとして不起訴処分がなされる率は諸外国に比して少ない。また、検察官に送検されても、検察は有罪判決をほぼ確実に得られる程度の証拠が揃わない限り起訴を控えるとされる(起訴便宜主義)。
さらに、裁判官は検察・警察に有利な心証を抱いていることが多く、「疑わしきは罰せず」を適用すれば無罪になるケースでも、有罪判決が出やすい。つまり、一度起訴されれば、検察側によほど大きな矛盾があるか、真犯人が別に発見されでもしない限り検察・警察を信用する。